検査説明

検査説明

 膀胱鏡検査
 尿流測定・残尿測定
 経直腸超音波
 排泄性尿路造影(IVP)
 逆行性尿路造影・尿管ステント留置
 尿管ステント留置術
 順行性腎盂造影(AP:antegrade pyelography)・腎瘻造設術
 腎ろう造設術
 尿道造影(UG:urethrograpy)
 膀胱造影(CG:cystography)
 排尿時膀胱造影(VCG:voiding cystography)
 鎖尿道膀胱造影(Chain-CG:chain-cystography)

 

膀胱鏡検査

尿道、前立腺(男性)および膀胱を観察する検査です。
当院では検査時の苦痛の少ない軟性膀胱鏡を使用しています。
外尿道口(尿道の出口)から軟性膀胱鏡を挿入して尿道、前立腺(男性)、膀胱を観察します。
本格的な麻酔は行いませんが、潤滑剤として麻酔成分入りのゼリー(キシロカインゼリー)を使用します。
合併症としては検査時に軽度の疼痛、違和感があります。
また、検査後に出血(血尿)や尿路感染症を発症する事があります。

 

尿流測定・残尿測定

■尿流測定
排尿の勢いを調べる検査です。
装置に向かって排尿する事で1秒間に出る尿量を測定する事ができます。
特に合併症はありません。
蓄尿量が不十分な場合には検査結果が不正確となる事があります。
■残尿測定
排尿後に膀胱内に残った尿量を測定します。
超音波を使用して測定しますので苦痛はありません。
正確を期すために外尿道口(尿の出口)から管(カテーテル)を挿入して測定する場合もあります。

 

経直腸超音波

主に前立腺肥大症や前立腺腫瘍の患者さんに対して前立腺の大きさや形を調べるときに行う検査です。
肛門から棒の形をした超音波の装置を挿入して前立腺を観察します。
合併症としては検査時に軽度の疼痛、違和感があります。
痔疾手術後等で肛門の狭窄を認める場合には施行が困難な事もあります。

 

排泄性尿路造影(IVP)

レントゲン写真に尿路(腎盂~尿管~膀胱)を映し出す検査です。
ヨード造影剤を静脈内に注入して検査を行います。
尿中に排泄される造影剤を撮影するために、複数回(通常は注射前、注射後5分、15分、排尿後)撮影を行います。
合併症としては軽度の吐き気、じんま疹、呼吸困難などの造影剤アレルギー等があります。
造影剤アレルギーに関しては担当医より詳しい説明があります。

 

逆行性尿路造影・尿管ステント留置

レントゲン写真に尿路(腎盂~尿管~膀胱)を映し出す検査です。
軟性膀胱鏡を用いて尿管内に細い管(カテーテル)を挿入し、その管を伝って腎盂や尿管内に直接造影剤を注入して撮影します。
本格的な麻酔は行いませんが、潤滑剤として麻酔成分入りのゼリー(キシロカインゼリー)を使用します。
合併症としては造影剤アレルギー、尿路感染症、出血(血尿)等があります。

 

尿管ステント留置術

水腎症(尿管が狭く、腎うに尿がたまっている状態)に対する治療として行う場合がほとんどです。
腎盂と膀胱をつなぐ細い管(ステント)を留置します。
逆行性尿路造影に引き続いて尿管内にステントを挿入し、先端が腎盂に届くまで押し込みます。
本格的な麻酔は行いませんが、潤滑剤として麻酔成分入りのゼリー(キシロカインゼリー)を使用します。
留置するステントの種類は状況に応じて決定します。
ステントの留置期間については状況に応じて決定します。
合併症としては出血(血尿)、疼痛、尿路感染症等があります。
ステントの刺激によって膀胱炎症状を生じる事があります。
状況によっては留置が困難な場合もあり、必ず留置できるとは限りません。

 

順行性腎盂造影(AP:antegrade pyelography)・腎瘻造設術

レントゲン写真に尿路(腎盂~尿管~膀胱)を映し出す検査です。
局所麻酔をした後に、背中から腎盂(腎臓)まで針を刺し、腎盂内に直接造影剤を注入して撮影します。
通常、静脈性腎盂造影や逆向性腎盂造影で十分な情報が得られない場合に施行します。
合併症としては造影剤アレルギー、尿路感染症、出血(血尿)等があります。

 

腎ろう造設術

水腎症に対する治療として行う場合がほとんどです。
順行性腎う造影に引き続いて、背中から腎盂(腎臓)までガイドワイヤーと呼ばれる細い針金を挿入します。
次にガイドワイヤーに沿わせて管(カテーテル)を留置します。
留置するカテーテルの種類は状況に応じて決定します。
カテーテルの留置期間については状況に応じて決定します。
合併症としては出血(血尿)、疼痛、尿路感染症等があります。
状況によっては留置が困難な場合もあり、必ず留置できるとは限りません。

 

尿道造影(UG:urethrograpy)

レントゲン写真に尿道・膀胱を映し出す検査です。
通常、男性に施行します。
外尿道口(尿の出口)から造影剤を注入して撮影します。
本格的な麻酔は行いませんが、潤滑剤として麻酔成分入りのゼリー(キシロカインゼリー)を使用します。
合併症としては検査時に軽度の疼痛、違和感があります。
また、まれに尿路感染症を発症する場合があります。

 

膀胱造影(CG:cystography)

レントゲン写真に膀胱を映し出す検査です。
外尿道口(尿の出口)から細い管(カテーテル)を挿入して膀胱内に造影剤を注入して撮影します。
本格的な麻酔は行いませんが、潤滑剤として麻酔成分入りのゼリー(キシロカインゼリー)を使用します。
合併症としては検査時に軽度の疼痛、違和感があります。

 

排尿時膀胱造影(VCG:voiding cystography)

レントゲン写真に排尿時の膀胱、尿管を映し出す検査です。
膀胱尿管逆流症が疑われる場合に施行します。
外尿道口(尿の出口)から細い管(カテーテル)を挿入して膀胱内に造影剤を注入した後の排尿時に撮影します。
本格的な麻酔は行いませんが、潤滑剤として麻酔成分入りのゼリー(キシロカインゼリー)を使用します。
合併症としては検査時に軽度の疼痛、違和感があります。

 

鎖尿道膀胱造影(Chain-CG:chain-cystography)

レントゲン写真に尿道の走行と膀胱を映し出す検査です。
通常膀胱下垂や膀胱脱が疑われる女性に対して施行します。
外尿道口(尿の出口)から膀胱内まで造影剤を注入すると同時に細い鎖を挿入して(膀胱内から体外までを走行させます)撮影します。
安静時、怒責時・排尿時(いきんだ時)等複数回の撮影を行います。
本格的な麻酔は行いませんが、潤滑剤として麻酔成分入りのゼリー(キシロカインゼリー)を使用します。
合併症としては検査時に軽度の疼痛、違和感があります。

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